サトウ注ぎの原点


サトウ注ぎ(つぎ)なんてたいそうな名前ついたもんだなと思ってますが、その原点はここプラハにあります。

言わずと知れたピルスナーウルケルの有名店「U Zlateho Tygra (ウ ズラテーホ ティグラ = 黄金の虎)」に8年ぶりに戻ってきました。気がつけばこれまでに世界数十の国や地域を旅してきましたが、また来たい!必ず戻ってこよう!と思わせられたのは、僕にとってここプラハの街であり、この「黄金の虎」というビール屋です。ANAの機内誌「翼の王国」にも記事が出ていましたし、漫画「もやしもん」にも登場しています。

提供するビールはどこにでもあるピルスナーウルケル一種のみ。

Nostalgieと名付けられたチェコ特有のタップが繰り出すクリーミーな泡を使い、一気に、そしてたっぷりと泡を立て、そこに適度な流量の液体を絡ませるように満たしていく。。。注ぎ手の態度はぶっきらぼうで、ジョッキを力強く洗う姿は少々乱暴ですらあるのに、注ぎ出すビールはなめらかで柔らかく繊細、香ばしい麦芽のフレーバーと甘みを引き出し、ホップの苦みと最高のバランス。客はただひたすらこのビールをおかわりし続けます。そう!まさに何杯でも飲めるビール、飲み飽きないビールなのです。

実は「サトウ注ぎ」として提供しているその方法は、このティグラの注ぎ方を日本のディスペンサーと炭酸含有の多いスーパードライ用にアレンジしたものだったりします。(ようは真似です)

前回プラハを訪れてから8年間、ずーっと心の隅にあったのは、こんなプラハの街角にあるような本当にうまいピルスナーだけを飲ませるビール屋を東京でやってみたいという想いでした。
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